時計

新作3針ストリームライナーについて

モーザーの新作ストリームライナーの発表からまだ数日であるが、銀座NX ONEでは特別受注会に合わせて展示を行うということで、当然のことながら、これに合わせて実機を見させていただいた。発表からまだ数日にもかかわらず実機展示に至ったのはNX ONEがHモー…

新型ポルトギーゼ40mm

iwcwatchs instagram より出典 COVID-19に伴う緊急事態宣言による自粛期間を終え、徐々にではあるが日常の生活が戻りつつある。時計ブティックを含む小売店においては営業再開の兆しが見え、世界的パンデミック下で発表された2020新作時計群が次々と店頭に並…

《2020年新作》ローランフェリエ

画像はすべて laurentferrier.ch より出典 昨今、新型肺炎による影響は莫大である。時計業界においては毎年3月出展予定であったバーゼルワールドを中止。その後、バーゼルワールド主催者側であるMCHグループの冷淡な対応が引き金となり、主要ブランドが撤退…

ラグジュアリースポーツウォッチの今後について

思惟の余地があるかは分からないが、最近想いを書き連ねる。今後の業界動向を含めた考察である。以降は個人的な見解であるため、あしからず。 時計業界の流行にはファッション業界のような極端なトレンド要素がなく、潮流を推察することは難しいが、業界の牽…

《続》グランドセイコー60th記念モデルについて

GS HPより出典 前編→グランドセイコー60th記念モデルについて - About Watch Diary 前編では、ほぼ全てが9SA5関連であった為、当エントリでは外装諸々について。 本作はグランドセイコー60th記念ヘリテージモデルであり、同社にとって特別なモデル位置づけで…

グランドセイコー60th記念モデルについて

GS HPより出典 さて、時計愛好家として新しいGSの製品群に対する評価は義務感のように感じたので、後発ではあるが書き残したい。 今回リリースされた中で、特に注目されたグランドセイコー60th記念SLGH002は愛好家を魅了したプロダクトだろう。何と言っても…

《オリジナルウォッチ製作》ヒコ・みずの研究生

前項→ヒコ・みずのジュエリーカレッジ卒業製作ウォッチ - About Watch Diary 前項の番外編として、關氏の着用時計を拝見させていただいたので、少し書き連ねる。本作品は彼の第2作目である。ちなみに、前項の卒業製作懐中時計は3作品目。 本作品はリストウォ…

ヒコ・みずのジュエリーカレッジ卒業製作ウォッチ

専門学校ヒコ・みずのジュエリーカレッジといえば、ウォッチコースがある事は時計好きであれば皆が周知の事だろう。本日は、ヒコみず卒業制作展にて展示されていた時計についてのエントリ。 まず、当作品の製作者である関に關氏についてであるが、ヒコ・みず…

セラタニウムについてのインプレ《IWC》

iwc.comより出典 先日、銀座に立ち寄ったついでにIWCのブティックに訪問した。お目当ては、SNSでは密かな話題になっていたIWCの新開発素材であるセラタニウムが初採用されたパイロットウォッチ・ダブルクロノグラフ・トップガン・セラタニウムである。今回は…

機械式時計における精度の重要性

cosc.swiss 出典 機械式時計に精度を求める事はナンセンスな事だろうか。現代ではクォーツで十分な精度は期待できるし、ましてやスマホであれば電波時計と同等の精度であり、日常生活においては十分過ぎる程だろう。では、現代の機械式時計における精度のア…

ここ数年のムーブメント革新について

近年著しいムーブメントの改新は、メーカーや独立時計師からすれば歓迎であり、消費者にとってもその恩恵は大きい。私が時計界隈に関心を持ち始めたのは5年程前であり、当時は時計の選択肢が限定的であった。具体的にいうと、各メーカーから多様なプロダクト…

グランドセイコーの実用性について

最近オンは専らGSである。よって、この時計の実用性について色々と書き連ねたいと思った次第だ。まず、本機はグランドセイコーメカニカルSBGR053/SBGR253であり、これに基づきレビューを行う。実機レビューについてはこちらの記事をご参照していただきたい。…

語れる時計とパッケージングについて

IKEPOD officialより出典 最近気になる時計がある。 そう、アイクポッドである。私は当時のアイクポッドが過去にどれだけのプロダクトを世に出し、時計界にどれ程の影響を及ぼしたのか知らない。もちろん、アイクポッドというブランドは知っていたし、どのよ…

ヴィンテージロレックスのすゝめ

Matthieu より出典 今もなお、業界では確立した地域であるロレックスであるが、これに至るまでの経緯を歴史から紐解く今回の『ヴィンテージロレックスのすゝめ』は、そのムーブメントについてのエントリ。 ロレックスの三大発明ともいえる革命的な機構は、《…

時計沼への入り口

趣味が時計というのは、一昔前ではメジャーな世界であったが、現在では非常にニッチな世界になってしまった。時計イベントに参加すると、「また、あの方がっ!」といったように、時計の世界は広いようで、非常に狭い世界のように感じる。そんなニッチな界隈…

高年層時計愛好家に想う

「時計愛好家の終着点はいったい何処」 私は一時計愛好家として、時計を趣味とし、所有している時計に関しては最大限愛着を持って接している。そんな私が唯一共通の趣味で交流を図る場として、イベント会場や時計を趣味とした若年層の集まりである。私自身が…

グローネフェルド オランダ独立時計師

三越ワールドウォッチフェアにて講演をしている様子。中央がグローネフェルド弟のティム氏。 2019年8月31日に三越ワールドウォッチフェアで行われたグローネフェルド氏の講演内容をエントリ。 グローネフェルドはオランダの独立時計師である。グローネフェル…

【記録版】カリ・ヴティライネン氏 × 広田氏 〜ワールドウォッチフェア2019〜

三越ワールドウォッチフェアにて広田氏とカリ・ヴティライネン氏のトークショー 三越ワールドウォッチフェアにて8/24(土)に独立時計師のカリ・ヴティライネン氏とクロノス編集長広田氏の講演が行われた。 今回は、講演の内容を記録として記事に残したい。 …

ブライトリング迷走

Men's EXより引用 今回の記事は、ブライトリングCEOにジョージ・カーンが就任したことによるブランドの変化と、近年のコレクションに想うことを書き連ねたい。 ブライトリングのCEOにジョージ・カーンが電撃移籍したことは大々的に取り上げられたし、皆さん…

《オーデマピゲ》新旧ムーブメント比較解析

今年のSIHHにて、オーデマピゲは新たなコレクションとともに、新たな基幹ムーブメントcal.4302を発表した。今回はcal.4302について記事にしたい。 このムーブメントの評価に関しては賛否分かれるであろう非常に興味深いムーブメントだ。オーデマピゲには3つ…

ジュールオーデマ エクストラシン 15180OR 徹底解析

今回はオーデマピゲのコレクションの中でもクラシックラインである《ジュールオーデマ エクストラシン》の徹底解析としたい。 オーデマピゲといえば、今やロイヤルオーク一色になりつつあるが、私は寧ろその他のコレクションにもフォーカスすべきだと感じる…

MAURON MUSY(モーロンミュジー)徹底解析

MAURON MUSY(モーロンミュジー) ご存知だろうか。 モーロンミュジーから展開される上位モデル《MM03》 私がこの時計を認知したのはつい最近のことだ。私は普段「グノシー」で様々な情報収集をしているのだが、そこで面白い記事を見つけた。それは『パッキ…

新生マリーン誕生

ブレゲについて語りたい 先日、銀座の時計ブティックを徘徊していた。ブランドによっては年初に発表された新作腕時計のサンプルや販売品が納品され、実物を見ることができた。タイミングに恵まれたのだろう。 2018年にブレゲはフルモデルチェンジ、2019年に…

新しい常識〜CODE11.59〜

ジュネーブサロンやバーゼルワールドで新作発表された時計が店頭で見られる時期になってきた...6月や7月はそんな時期だ。 先日、銀座のAPブティックで新作を拝見させていただいた。 新ラインとして発表されたCODE11.59だ。「Challenge(挑戦)」「Own(継承…

自動巻で最も審美的なムーブメント 《cal920》

Cal920、これこそ薄型ムーブメントの極致だ。 昨今、様々な薄型ムーブメントが開発されているが、このムーブメントも薄型界の巨匠と言えるだろう。 今回はこの【cal920】にスポットして記事にしたい。 まず、cal920とはJLCで開発された当時のキャリバーナン…

薄さは芸術

薄型ムーブメントこそ至高 機械式時計を見て、実際に腕に乗せると、尚この感情が高まる。 クォーツ腕時計が世に出て、機械式時計は大打撃を受けた。しかし、その中で機械式時計が見い出した価値が腕時計の薄型化だ。当時のクォーツ時計は分厚かったためだ。…

オーバーシーズ進化の軌跡 今後のビジョンとは

Vacheronconstantin overseasについて語りたい。 オーバーシーズの進化の軌跡についてだ。 オーバーシーズリリースは1990年代だが、その先駆けとされた【222】がリリースされたのは1977年だ。 ブランド創立222周年を記念してリリースした【222】/ 1977年発売…

VacheronConstantin《overseas》

初回は時計について話したい⌚️ 私の趣味のひとつでもある時計については今後も発信していきたい。 では、今回は私の所有している時計の紹介をしたいと思う。 VacheronConstantin overseas 型番はRef.47040、生産期間は2004年から2016年と約12年程。その割に…