2019-01-01から1年間の記事一覧

ここ数年のムーブメント革新について

近年著しいムーブメントの改新は、メーカーや独立時計師からすれば歓迎であり、消費者にとってもその恩恵は大きい。私が時計界隈に関心を持ち始めたのは5年程前であり、当時は時計の選択肢が限定的であった。具体的にいうと、各メーカーから多様なプロダクト…

MooRER購入とレビュー

MOORER HPより出典 時計以外の記事は初になるだろうが、今回はウェアの購入とレビューについてエントリ。私にとって時計以外にウェアや鞄、靴などの収集も趣味であるため、今後はこれらについても記事にしていきたい。 初回は《MooRER》についてであるが、こ…

雲上時計の維持について

《形あるものいつか壊れる》とは、諸行無常の中の一項だが、これは本当に全てのものに当てはまり、一生モノと言われる時計であってもこれに反することはできない。しかし、延命させる為の措置としてメンテナンスがあり、時計であればオーバーホールというこ…

グランドセイコーの実用性について

最近オンは専らGSである。よって、この時計の実用性について色々と書き連ねたいと思った次第だ。まず、本機はグランドセイコーメカニカルSBGR053/SBGR253であり、これに基づきレビューを行う。実機レビューについてはこちらの記事をご参照していただきたい。…

語れる時計とパッケージングについて

IKEPOD officialより出典 最近気になる時計がある。 そう、アイクポッドである。私は当時のアイクポッドが過去にどれだけのプロダクトを世に出し、時計界にどれ程の影響を及ぼしたのか知らない。もちろん、アイクポッドというブランドは知っていたし、どのよ…

ヴィンテージロレックスのすゝめ

Matthieu より出典 今もなお、業界では確立した地域であるロレックスであるが、これに至るまでの経緯を歴史から紐解く今回の『ヴィンテージロレックスのすゝめ』は、そのムーブメントについてのエントリ。 ロレックスの三大発明ともいえる革命的な機構は、《…

オデュッセウスに想うこと

SJXより出典 『鉄は熱いうちに打て』ではないが、話題性が高いうちにインプレッション。なお、実機を確認しているわけではなく、web上に発信された情報から想うことを発散するため、全く需要のないエントリではあるが書き連ねる事にする。 まずは当モデルの…

『時計以上の何か』by Audemars Piguet

六本木駅から徒歩5分、東京ミッドタウン 芝生広場に併設されたAudemarsPiguetのエキシビジョン。《時計以上の何か》と題し、AudemarsPiguetの歴史や、それを取り巻く文化や地理的要素を五感で楽しむコンセプトで開催された今回のエキシビジョンをエントリ。 …

Mad paris × 1017 Alyx 9SM by Royaloak

restirofficial Instagramより出典 ついに全貌を明かしたカスタムロイヤルオーク。アリクスのInstagramで突如公開されたこのリークは2019年7月30日のこと。 そして、このポストから長らく経ち、2019年10月18日についにローンチされた。 今回はこちらのカスタ…

ラグスポ市場の飽和感

タイトルがすでに結論に至っているが、昨今のラグジュアリースポーツウォッチ市場に対しての飽和感についてエントリ。 皆さまも、そろそろ感じているのではないだろうか。昨今のラグスポ市場は非常に拡大している。筆頭はオーデマピゲのROとパテックフィリッ…

時計沼への入り口

趣味が時計というのは、一昔前ではメジャーな世界であったが、現在では非常にニッチな世界になってしまった。時計イベントに参加すると、「また、あの方がっ!」といったように、時計の世界は広いようで、非常に狭い世界のように感じる。そんなニッチな界隈…

高年層時計愛好家に想う

「時計愛好家の終着点はいったい何処」 私は一時計愛好家として、時計を趣味とし、所有している時計に関しては最大限愛着を持って接している。そんな私が唯一共通の趣味で交流を図る場として、イベント会場や時計を趣味とした若年層の集まりである。私自身が…

グローネフェルド オランダ独立時計師

三越ワールドウォッチフェアにて講演をしている様子。中央がグローネフェルド弟のティム氏。 2019年8月31日に三越ワールドウォッチフェアで行われたグローネフェルド氏の講演内容をエントリ。 グローネフェルドはオランダの独立時計師である。グローネフェル…

【記録版】カリ・ヴティライネン氏 × 広田氏 〜ワールドウォッチフェア2019〜

三越ワールドウォッチフェアにて広田氏とカリ・ヴティライネン氏のトークショー 三越ワールドウォッチフェアにて8/24(土)に独立時計師のカリ・ヴティライネン氏とクロノス編集長広田氏の講演が行われた。 今回は、講演の内容を記録として記事に残したい。 …

ブライトリング迷走

Men's EXより引用 今回の記事は、ブライトリングCEOにジョージ・カーンが就任したことによるブランドの変化と、近年のコレクションに想うことを書き連ねたい。 ブライトリングのCEOにジョージ・カーンが電撃移籍したことは大々的に取り上げられたし、皆さん…

《オーデマピゲ》新旧ムーブメント比較解析

今年のSIHHにて、オーデマピゲは新たなコレクションとともに、新たな基幹ムーブメントcal.4302を発表した。今回はcal.4302について記事にしたい。 このムーブメントの評価に関しては賛否分かれるであろう非常に興味深いムーブメントだ。オーデマピゲには3つ…

グランドセイコー SBGR053/SBGR253 徹底解析

今回は私が兼ねてから使用しているグランドセイコー メカニカルラインの《SBGR053》をご紹介したい。また、ブランド改定に伴って型番が《SBGR253》へと変更されて、文字盤からはSEIKOの文字が取り払われ、GRANDSEIKOのみが表記されるようになった。 この時計…

ジュールオーデマ エクストラシン 15180OR 徹底解析

今回はオーデマピゲのコレクションの中でもクラシックラインである《ジュールオーデマ エクストラシン》の徹底解析としたい。 オーデマピゲといえば、今やロイヤルオーク一色になりつつあるが、私は寧ろその他のコレクションにもフォーカスすべきだと感じる…

MAURON MUSY(モーロンミュジー)徹底解析

MAURON MUSY(モーロンミュジー) ご存知だろうか。 モーロンミュジーから展開される上位モデル《MM03》 私がこの時計を認知したのはつい最近のことだ。私は普段「グノシー」で様々な情報収集をしているのだが、そこで面白い記事を見つけた。それは『パッキ…

ブランド改革 グランドセイコー

大胆なブランド戦略 セラミック×チタンケースからなるGMT インターネットより引用 「最近のグランドセイコーイメージ変わったな」 最近思ったことだ。皆さんも恐らくグランドセイコーのショーケースを見て感じたことだろう。 グランドセイコー(以下:GS)は…

新生マリーン誕生

ブレゲについて語りたい 先日、銀座の時計ブティックを徘徊していた。ブランドによっては年初に発表された新作腕時計のサンプルや販売品が納品され、実物を見ることができた。タイミングに恵まれたのだろう。 2018年にブレゲはフルモデルチェンジ、2019年に…

新しい常識〜CODE11.59〜

ジュネーブサロンやバーゼルワールドで新作発表された時計が店頭で見られる時期になってきた...6月や7月はそんな時期だ。 先日、銀座のAPブティックで新作を拝見させていただいた。 新ラインとして発表されたCODE11.59だ。「Challenge(挑戦)」「Own(継承…

自動巻で最も審美的なムーブメント 《cal920》

Cal920、これこそ薄型ムーブメントの極致だ。 昨今、様々な薄型ムーブメントが開発されているが、このムーブメントも薄型界の巨匠と言えるだろう。 今回はこの【cal920】にスポットして記事にしたい。 まず、cal920とはJLCで開発された当時のキャリバーナン…

薄さは芸術

薄型ムーブメントこそ至高 機械式時計を見て、実際に腕に乗せると、尚この感情が高まる。 クォーツ腕時計が世に出て、機械式時計は大打撃を受けた。しかし、その中で機械式時計が見い出した価値が腕時計の薄型化だ。当時のクォーツ時計は分厚かったためだ。…

オーバーシーズ進化の軌跡 今後のビジョンとは

Vacheronconstantin overseasについて語りたい。 オーバーシーズの進化の軌跡についてだ。 オーバーシーズリリースは1990年代だが、その先駆けとされた【222】がリリースされたのは1977年だ。 ブランド創立222周年を記念してリリースした【222】/ 1977年発売…

VacheronConstantin《overseas》

初回は時計について話したい⌚️ 私の趣味のひとつでもある時計については今後も発信していきたい。 では、今回は私の所有している時計の紹介をしたいと思う。 VacheronConstantin overseas 型番はRef.47040、生産期間は2004年から2016年と約12年程。その割に…