腕時計

新作3針ストリームライナーについて

モーザーの新作ストリームライナーの発表からまだ数日であるが、銀座NX ONEでは特別受注会に合わせて展示を行うということで、当然のことながら、これに合わせて実機を見させていただいた。発表からまだ数日にもかかわらず実機展示に至ったのはNX ONEがHモー…

H.moser ベンタブラックという物質について

moserwatches instagram より出典 時計販売店にて会話が弾み、徐にH.モーザーの話になった。 「そういえばベンタブラックはすごいよ。」 なるほど。勿論、時計メディアや雑誌を物色している私はベンタブラックについて既知の素材であったが、どうやら想像を…

新作クロノマットB01 42

BREITLING instagram より出典 新作の目玉としてはブライトリングも2020の大きなトピックである。同社のトップラインであるクロノマットは2020年を持ってモデルチェンジを果たした。その外観は1983年に登場した初代クロノマットを思わせるルーローブレスレッ…

新型ポルトギーゼ40mm

iwcwatchs instagram より出典 COVID-19に伴う緊急事態宣言による自粛期間を終え、徐々にではあるが日常の生活が戻りつつある。時計ブティックを含む小売店においては営業再開の兆しが見え、世界的パンデミック下で発表された2020新作時計群が次々と店頭に並…

Czapek & Cie Antarctique Cal.SXH5

czapekgeneve for instagram より出典 ブログ更新は久々になるが、やっと記事にできるトピックが上がった次第だ。それはチャペックから発表された新作時計であり、これはチャペックにおける新しいカテゴリーである。時計のディティールは昨今のトレンドでも…

AudemarsPiguet photo snap

Brand: AudemarsPiguet Model: jules audemars extrathin Ref: 15180OR.OO.A002CR.01 Diameter: 41mm Height: 6.7mm Material: 18K pinkgold Movement: cal.2120 Winding: Self-wound Frequency: 19,800 beats per hour (2.75 Hz) Power reserve: 40 hours …

《2020年新作》ローランフェリエ

画像はすべて laurentferrier.ch より出典 昨今、新型肺炎による影響は莫大である。時計業界においては毎年3月出展予定であったバーゼルワールドを中止。その後、バーゼルワールド主催者側であるMCHグループの冷淡な対応が引き金となり、主要ブランドが撤退…

《続》グランドセイコー60th記念モデルについて

GS HPより出典 前編→グランドセイコー60th記念モデルについて - About Watch Diary 前編では、ほぼ全てが9SA5関連であった為、当エントリでは外装諸々について。 本作はグランドセイコー60th記念ヘリテージモデルであり、同社にとって特別なモデル位置づけで…

グランドセイコー60th記念モデルについて

GS HPより出典 さて、時計愛好家として新しいGSの製品群に対する評価は義務感のように感じたので、後発ではあるが書き残したい。 今回リリースされた中で、特に注目されたグランドセイコー60th記念SLGH002は愛好家を魅了したプロダクトだろう。何と言っても…

《オリジナルウォッチ製作》ヒコ・みずの研究生

前項→ヒコ・みずのジュエリーカレッジ卒業製作ウォッチ - About Watch Diary 前項の番外編として、關氏の着用時計を拝見させていただいたので、少し書き連ねる。本作品は彼の第2作目である。ちなみに、前項の卒業製作懐中時計は3作品目。 本作品はリストウォ…

ヒコ・みずのジュエリーカレッジ卒業製作ウォッチ

専門学校ヒコ・みずのジュエリーカレッジといえば、ウォッチコースがある事は時計好きであれば皆が周知の事だろう。本日は、ヒコみず卒業制作展にて展示されていた時計についてのエントリ。 まず、当作品の製作者である関に關氏についてであるが、ヒコ・みず…

セラタニウムについてのインプレ《IWC》

iwc.comより出典 先日、銀座に立ち寄ったついでにIWCのブティックに訪問した。お目当ては、SNSでは密かな話題になっていたIWCの新開発素材であるセラタニウムが初採用されたパイロットウォッチ・ダブルクロノグラフ・トップガン・セラタニウムである。今回は…

機械式時計における精度の重要性

cosc.swiss 出典 機械式時計に精度を求める事はナンセンスな事だろうか。現代ではクォーツで十分な精度は期待できるし、ましてやスマホであれば電波時計と同等の精度であり、日常生活においては十分過ぎる程だろう。では、現代の機械式時計における精度のア…

ここ数年のムーブメント革新について

近年著しいムーブメントの改新は、メーカーや独立時計師からすれば歓迎であり、消費者にとってもその恩恵は大きい。私が時計界隈に関心を持ち始めたのは5年程前であり、当時は時計の選択肢が限定的であった。具体的にいうと、各メーカーから多様なプロダクト…

雲上時計の維持について

《形あるものいつか壊れる》とは、諸行無常の中の一項だが、これは本当に全てのものに当てはまり、一生モノと言われる時計であってもこれに反することはできない。しかし、延命させる為の措置としてメンテナンスがあり、時計であればオーバーホールというこ…

グランドセイコーの実用性について

最近オンは専らGSである。よって、この時計の実用性について色々と書き連ねたいと思った次第だ。まず、本機はグランドセイコーメカニカルSBGR053/SBGR253であり、これに基づきレビューを行う。実機レビューについてはこちらの記事をご参照していただきたい。…

語れる時計とパッケージングについて

IKEPOD officialより出典 最近気になる時計がある。 そう、アイクポッドである。私は当時のアイクポッドが過去にどれだけのプロダクトを世に出し、時計界にどれ程の影響を及ぼしたのか知らない。もちろん、アイクポッドというブランドは知っていたし、どのよ…

ヴィンテージロレックスのすゝめ

Matthieu より出典 今もなお、業界では確立した地域であるロレックスであるが、これに至るまでの経緯を歴史から紐解く今回の『ヴィンテージロレックスのすゝめ』は、そのムーブメントについてのエントリ。 ロレックスの三大発明ともいえる革命的な機構は、《…

オデュッセウスに想うこと

SJXより出典 『鉄は熱いうちに打て』ではないが、話題性が高いうちにインプレッション。なお、実機を確認しているわけではなく、web上に発信された情報から想うことを発散するため、全く需要のないエントリではあるが書き連ねる事にする。 まずは当モデルの…

ラグスポ市場の飽和感

タイトルがすでに結論に至っているが、昨今のラグジュアリースポーツウォッチ市場に対しての飽和感についてエントリ。 皆さまも、そろそろ感じているのではないだろうか。昨今のラグスポ市場は非常に拡大している。筆頭はオーデマピゲのROとパテックフィリッ…

時計沼への入り口

趣味が時計というのは、一昔前ではメジャーな世界であったが、現在では非常にニッチな世界になってしまった。時計イベントに参加すると、「また、あの方がっ!」といったように、時計の世界は広いようで、非常に狭い世界のように感じる。そんなニッチな界隈…

高年層時計愛好家に想う

「時計愛好家の終着点はいったい何処」 私は一時計愛好家として、時計を趣味とし、所有している時計に関しては最大限愛着を持って接している。そんな私が唯一共通の趣味で交流を図る場として、イベント会場や時計を趣味とした若年層の集まりである。私自身が…

グローネフェルド オランダ独立時計師

三越ワールドウォッチフェアにて講演をしている様子。中央がグローネフェルド弟のティム氏。 2019年8月31日に三越ワールドウォッチフェアで行われたグローネフェルド氏の講演内容をエントリ。 グローネフェルドはオランダの独立時計師である。グローネフェル…

【記録版】カリ・ヴティライネン氏 × 広田氏 〜ワールドウォッチフェア2019〜

三越ワールドウォッチフェアにて広田氏とカリ・ヴティライネン氏のトークショー 三越ワールドウォッチフェアにて8/24(土)に独立時計師のカリ・ヴティライネン氏とクロノス編集長広田氏の講演が行われた。 今回は、講演の内容を記録として記事に残したい。 …

ブライトリング迷走

Men's EXより引用 今回の記事は、ブライトリングCEOにジョージ・カーンが就任したことによるブランドの変化と、近年のコレクションに想うことを書き連ねたい。 ブライトリングのCEOにジョージ・カーンが電撃移籍したことは大々的に取り上げられたし、皆さん…

《オーデマピゲ》新旧ムーブメント比較解析

今年のSIHHにて、オーデマピゲは新たなコレクションとともに、新たな基幹ムーブメントcal.4302を発表した。今回はcal.4302について記事にしたい。 このムーブメントの評価に関しては賛否分かれるであろう非常に興味深いムーブメントだ。オーデマピゲには3つ…

グランドセイコー SBGR053/SBGR253 徹底解析

今回は私が兼ねてから使用しているグランドセイコー メカニカルラインの《SBGR053》をご紹介したい。また、ブランド改定に伴って型番が《SBGR253》へと変更されて、文字盤からはSEIKOの文字が取り払われ、GRANDSEIKOのみが表記されるようになった。 この時計…

ジュールオーデマ エクストラシン 15180OR 徹底解析

今回はオーデマピゲのコレクションの中でもクラシックラインである《ジュールオーデマ エクストラシン》の徹底解析としたい。 オーデマピゲといえば、今やロイヤルオーク一色になりつつあるが、私は寧ろその他のコレクションにもフォーカスすべきだと感じる…

MAURON MUSY(モーロンミュジー)徹底解析

MAURON MUSY(モーロンミュジー) ご存知だろうか。 モーロンミュジーから展開される上位モデル《MM03》 私がこの時計を認知したのはつい最近のことだ。私は普段「グノシー」で様々な情報収集をしているのだが、そこで面白い記事を見つけた。それは『パッキ…

ブランド改革 グランドセイコー

大胆なブランド戦略 セラミック×チタンケースからなるGMT インターネットより引用 「最近のグランドセイコーイメージ変わったな」 最近思ったことだ。皆さんも恐らくグランドセイコーのショーケースを見て感じたことだろう。 グランドセイコー(以下:GS)は…